講演者
井上 正樹 助教(慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科)
講演日時
2014年9月7日(日) 9:00~10:00
講演場所
水上温泉
講演概要
近年,遺伝子発現ネットワークや電力ネットワークなどの大規模ネットワーク系を想定した解析や設計の理論が注目を集めている.多くの研究では,大規模ゆえに何らかの意味で計算量が増大することに問題を見出しており,スケーラビリティをもたせた分散型の解析や設計理論が開発されている.規模の拡大による弊害に焦点を当てて定まった研究の方向性である. それでは逆に,大規模であることが本質で,規模の拡大による恩恵を受けることができるネットワーク系のモデルや理論はないのであろうか.本研究では, 規模が拡大することで安定度が増すネットワーク系のモデルを考える. 特に吸引領域の広さを安定度の指標として,新たな要素の接続によって,着目した安定平衡点の吸引領域が拡大するネットワーク系の,各要素のダイナミクスと接続規則の特徴付けをおこなう.本研究の考え方が,安定性などの定性的な性質ばかりか,従来の分散制御では難しい定量的な性能の解析や制御系設計への一つのアプローチとなることを期待している. # なお,本セミナーは足立研夏合宿中のイベントであり,一般の方は聴講できません。
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