講演者
佐野 久 博士(Division Director / Chief Engineer, Honda R&D Americas)
講演日時
2015年8月24日(月) 16:30~18:00
講演場所
創想館 2階 DR7
講演概要
振動工学(機械力学)は,機械振動の低減が主な目的なので機械工学科の科目,音響工学は,スピーカやマイクロホンの設計に重点を置くと電気電子工学科の科目,防音性に優れた部屋やコンサートホールの設計法に重点を置くと建築学科の科目になる。30年前,自動車会社に入社して振動騒音の部署に配属された筆者は,振動工学と音響工学の二冊の教科書を別々に学ばねばならなかった。そして,この状況は今も大きく変わっていない。そこで,本講演では,筆者が振動騒音エンジニアであった体験を踏まえ,振動・音響工学の両科目のエッセンスをまとめることを試みる。具体的には,自動車の音響・振動事象の対策手法を実例に挙げながら,振動・音響工学の基礎を解説する。また,制御工学の立場から振動工学を見ると多くの共通点があることを述べる。本講演が,足立研の学生の皆さんにとって知識の枠組みを広げる一助になれば幸いである。
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