2018年度から井上先生が独立して「井上研究室」を立ち上げたため,足立研の学生数は15名(うち大学院 博士課程2名,修士課程8名)になり,昨年より5名減りました。15名の学生のうち4名が女子学生です。井上先生と言う強力な若手研究者がいなくなってしまったので,足立研のパワーはダウンしてしまいましたが,足立研究室学生は非常に優秀なので問題ないでしょう。
企業や国の研究機関との共同研究も順調です。今年度も創想館のプロジェクトルームから多数の研究成果が出ることを期待しています。
昨年度は博士3名,修士4名が足立研から巣立って行きました。修士修了生は,さまざまな技術系業種に就職していきました。特に,博士課程を修了した川口君は東工大で,橋本君はスウェーデンのKTH(スウェーデン王立工科大学)でポスドクとして研究しています。
足立研究室では「モデリングと制御」(modeling and control)に関する研究を行っています。制御とは,対象のダイナミクス(動き,動特性,動力学)を望みどおりにアクティブに変化させるもので,われわれの日常生活のさまざまな場面で制御は大活躍しています。たとえば,部屋の室温をエアコンで調節することも制御ですし,ロボットの中にも制御の考え方はたくさん入ってい ます。また,最近の自動車は電子制御の力なしでは動くことができないでしょう。制御理論とは,日常生活で何気なく利用している制御の考え方を一般的に体系化した学問のことです。制御理論を適用するためには,対象のモデリングが必要不可欠であり,本研究室では実験データに基づいた有力なモデリング法であるシステム同定,そしてモデルに基づいた有力な状態推定法であるカルマンフィルタについても精力的に研究しています。
学内外から講師の先生をお招きして,最新の研究成果に関するセミナーを不定期に開催しています。制御理論の周辺分野の最新の動向を得ることができます。なお,このセミナーには参加自由です。参加希望者は事前に連絡してください。