スウェーデンでの留学生活について,M1の橋本が報告致します.

スウェーデンに留学して早くも5か月が経とうとしています.12月現在の日中の最高気温は平均で-2℃,最低気温は-6℃程ですが,日々の気温の変動が激しく,11月末には-17℃まで冷え込む寒さとなりました.ここまで寒くなると,夜中にダイヤモンドダスト のようなものが街灯に照らされて見えるようになり,(信じられないぐらい寒いですが…)とても綺麗です.雪は2~3日おきのペースで降り続いており,ストックホルムは ここ数十年で最も寒い冬になるそうです.

第2ピリオド(10月後半~12月中旬)では専門科目3科目に加え,スウェーデン語も引き続き履修しました.第1ピリオドに比べ課題の量も増えかなり忙しくなりましたが,週末はできるだけ課外活動に参加し,交換留学生とコミュニケーションをとるようにしました.11月下旬には交換留学生と一緒にヘルシンキに,12月上旬にはドイツのハンブルクに旅行し,クリスマスマーケットやクラシックコンサートなどのイベントに参加しました.ハンブルクまでは飛行機で1時間半,格安航空券を使えば5千円程で簡単に行くことができます.このように,週末に時間があれば気軽にヨーロッパ旅行が楽しめるのも,ヨーロッパ留学の良いところだと感じました.

また,週1時間のペースで中国語を(中国人の)友達に教えてもらうことになりました.スウェーデンで中国語を学ぶのはとても奇妙に思えるかもしれませんが,KTH では交換留学生が非常に多いので,英語やスウェーデン語以外の言語を友達に教えてもらう学生は少なくありません.

第2ピリオドで履修した科目とその内容について以下に述べます.

1. Nonlinear Control

非線形システムの解析(リアプノフの安定性など)と制御設計(スライディングモード制御,バックステッピング法など)を学びました.特にプロジェクトでは,パ イロット誘導振動(飛行機が大きく振動してしまう現象で,1993年にストックホルムで起きたJAS39グリペンの墜落事故以後,スウェーデンでは大きく 取り上げられました)をMatlabを用いてシミュレーションし,どのようにしてその振動を少なくさせるかなどの制御方策について考えました.

2. Applied Estimation

EKF やパーティクルフィルタを用いたRobot Localization(ロボットの位置推定)について勉強しました.Matlabを用いた課題が2つあり,1つ目はEKFを用いた Localization,2つ目はパーティクルフィルタを用いたLocalizationをMatlabで実装しました.

3. Statistical Methods in Applied computer science

機械学習に関する様々な手法(ベイズ推定,サンプリング,グラフィカルモデリングなど)について学びました.

12月中旬にはNonlinear Control,Applied Estimation,そしてスウェーデン語の期末試験がありました.テスト中は食べ物や飲み物を持ち込んでも良いというルール(?)があり,バナナやリンゴ,コーヒーなどを持ち込んでいる学生がたくさんいます.北欧ではこれが普通らしいのですが,日本人からするとあまりにもおかしな光景なので当初はとてもびっくりしました.

ストックホルムの冬

ヘルシンキ旅行

ドイツのクリスマスマーケット