足立研ではいろいろな研究を行っていますが,リチウムイオン電池のような二次電池の状態推定についての研究も行っています。

長年,このテーマについて,カルソニックカンセイ(現マレリ),そして京都大学と共同研究を続けています。その成果をまとめた書籍「バッテリマネジメント工学」が2019年度 計測自動制御学会著述賞を9月に受賞しました。

この本の著者と関係者で,そのお祝い会を鎌倉で開きました。著者の一人である馬場さん(足立研OB)は残念ながら出席できませんでしたが,9名が鎌倉に集まり,ランチを囲みながら,3時間以上,ワイワイガヤガヤとディスカッションしました。

この研究は,リチウムイオン電池のような物理化学的な対象に対して,システム同定やカルマンフィルタといったシステム制御理論的な方法論を適用するという分野横断型の研究テーマです。まさにこのテーマは「物理情報工学科」を象徴しています。しかも,企業との共同研究の成果が著書になるという,珍しく貴重なものだと自負しています。

リチウムイオン電池の研究をしていた関係で,ノーベル化学賞を受賞される吉野先生がお会いする機会があったり,この研究テーマのおかげでいろいろな「ご縁」がつながっています。