6月2~3日に JFE スチール東日本製鉄所(千葉地区)で日本鉄鋼協会 第166回制御技術部会大会が開催されました。前日には併設のシンポジウムも開催されました。
6月1日に開かれたシンポジウムのテーマは「カーボンニュートラル技術とその監視技術」であり,環境省 地球温暖化対策事業室,NEDO 環境部,国立環境研究所 地球システム領域 衛星観測研究室などの第一線で活躍されている方の講演を聴講しました。鉄鋼業にとってもカーボンニュートラルは喫緊の課題でしょう。
6月2日と3日には制御技術部会大会が開かれました。この大会は年に2回開催されており,今回が166回にあたるとても歴史のある大会です。鉄鋼の制御などに関係する技術者たちの発表の場です。今回は94名が参加しました。私は大学諮問委員という立場で参加しており,特別講演をお願いしている先生を除くと,この大会に参加している大学関係者は,毎回私一人です。普通の学会とはちょっと違う大会です。
この制御技術部会大会では,万全の感染対策を施して,2020年11月から対面(企業の方は「面着」と言いますね)で開催しています。今回ももちろん対面開催で,100名近くがリアルに蘇我に集まりました。鉄鋼に関連する技術者の生の声を直接聞くことができ,しかもいろいろな質問をすることができました。現地担当で頑張っている足立研卒業生と再会することもできました。社会人として頑張っている卒業生の姿を見ることは,教員にとってとてもうれしいことです。
制御技術部会大会では,素晴らしい発表ばかりでした。特に,鉄鋼の現場で対象とするシステムの物理を十分に考慮したうえで,データを用いた機械学習を利用する発表がいくつかあり,非常に実用的な方法であると感心しました。
さらに,倉橋教授(筑波大)の特別講演「多層社会におけるCOVID-19感染シミュレーション」は非常に興味深いご発表でした。オフレコでいろいろな裏話をお聞きすることができました。こんなことオンライン開催ではできません。
次回は11月に大阪心斎橋で開催される予定です。