『続々 制御工学のこころ ~確率システム編~』を脱稿し,編集者に渡しました。

『制御工学のこころ ~古典制御編~』(2021年4月発行),『続 制御工学のこころ ~モデルベースト制御編~』(2023年7月発行)につぐ『制御工学のこころシリーズ』3冊目の本で,これが完結編です。出版した2冊の本は重版されており,胸をなでおろしています。

脱稿してようやくスタートラインに立てた感じです。これからいくつものハードルがあり,書店にこの本が並ぶのは早くても1年後でしょう。

最近は,紙の値上がり,読者の紙媒体の本離れなどさまざまな逆風が吹いていて,紙媒体の専門書を出版することは非常に大変なのです。私の本などは「不要不急」の本なので,普通の出版社だとなかなか出版してもらえないニッチな専門書です。しかし,東京電機大学出版局とは1995年くらいからの長いお付き合いで,それに免じて何とか頑張って出版していただいています。ありがたいことです。

自分が書いた本に対する自己評価はいつも甘いですが,この本は私の研究の集大成でもあり「自信作」です。私の知る限り,過去にこのような本はなかったと思います。制御分野の読者だけではなく,これから機械学習などの確率統計的な手法を勉強・研究していく学生や若手研究者(もちろん中堅,シニア研究者も対象です)にも有益な情報が含まれています。さまざまな分野の方に読んでいただきたい本です。

密かに『続々 制御工学のこころ ~確率システム編~』の演習編の出版も考えていて,川口貴弘先生(群馬大学)といっしょに4月から準備を始めています。マニアックな読者の方,ご期待ください。