スウェーデン王立工科大学の訪問研究について、D1の橋本が報告いたします。
私は現在、訪問研究員としてスウェーデン王立工科大学にて研究を行っています。スウェーデン王立工科大学にはダブルディグリー生として2012~14年度まで滞在したことがあり、当時の指導教員であった Dr Dimos V. Dimarogonas のもとで共同研究を行っていました。Dimos とは今もなお共同研究を継続しており、今回の訪問は共同研究のさらなる進捗を目指すためです。訪問先では実機実験に適用にむけた研究、論文修正や投稿、週に一回の勉強会などに参加しています。また、この度の訪問は慶應義塾若手研究者育成ものづくり特別事業 より研究支援を受けております。研究面、生活面でのサポートをしていただいたことを深く感謝申し上げます。
ここでスウェーデン王立工科大学について簡単にご説明します。
スウェーデン王立工科大学(KTH Royal Institute of Technology)は首都ストックホルムに位置する、理工系の大学です。大学の最寄り駅は中央駅(T-centralen)から3駅で、交通の便は比較的良いです。私の所属する電子工学科の建物へは最寄り駅からだいたい徒歩で15分ぐらいかかります。
スウェーデン王立工科大学は他大学との国際交流を活発に行なっており、毎年1000人以上の留学生を全世界から受け入れています。スウェーデン、なので公用語はもちろんスウェーデン語ですが、多国籍なのでキャンパス内では公用語はほぼ英語であり、授業も英語で行われます。またスウェーデン人は英語が流暢で、スーパーマーケットやレストランまでどこにいっても英語が通じます。
留学して面白いなと感じたことは毎日学内の図書館で「ランゲージカフェ」が開かれていることです。ランゲージカフェとは、みんなでランチしながら様々な言語(例えば英語、フランス語、 日本語、中国語)で会話することで、交流を深めようというものです。 多国籍な大学ならではと言えます。他にもパートナーを組んでお互いの言語を学ぼうという「タンデムパートナー」というものもあり、国際交流を行うためのシステムが数多くあります。
大学で行われる授業のスタイルは日本とは少し違います。日本では1学期にたくさんの科目を履修し、週に1コマ同じ科目の授業を受けるというイメージです。一方、こちらでは1セメスターに2~3科目のみを履修し、週に4~5コマ同じ科目の授業を受けます。つまり同じ科目の授業がほぼ毎日行われます。月曜日は講義、火曜日は演習、水曜日は講義、というふうに進みます。意見は様々ですが、私個人としてはこちらのほうが講義内容を忘れることなく密に行えるので良いと思いました。教科書は分厚く宿題はレポートからプレゼン、期末試験までありかなり大変ですが、英語での論文執筆能力、スピーキング能力は飛躍的に向上します。これらは修士修了後も大変役に立っています。また特にダブルディグリープログラムでは授業を1年間履修するので、英語の能力だけでなく研究のためのバックグラウンドはさらに強くなります。
少し話が長くなってしまいましたが、 大学の国際色の豊かさや授業の雰囲気などを述べてみました。 スウェーデン王立工大学への留学やダブルディグリーなどに興味がある方は是非是非こちらまで
kazumune.hashimoto[a]z5.keio.jp
ご連絡ください。質問など常時受け付けています。
# 橋本君は11月8日に帰国予定なので,物情3年生で海外留学に興味のある人は,足立研に直接来て,橋本君からいろいろ教えてもらってください。
そして,12月にはストックホルムでノーベル賞授賞式が開かれます(写真は2013年に橋本君がKTH留学中に,彼と同期の足立研学生と一緒にストックホルムを訪問したときのものです)(足立記)。