私はフットボール(サッカー)にはあまり興味がなかったが,小学生の息子の影響で,ときどき TV でプレミアシップのダイジェスト放送を見るようになった。プ レミアシップの生放送権はすべて衛星放送が握っているので,地上波しか受信できない我が家では,毎週日曜日の朝に放送される “The Premership” (土曜日の夜の再放送) を見るしかない。
2003/2004 のプレミアシップは 2003年8月16日に開幕し,2004年5月15日まで長い戦 いが続く。前年の王者マンチェスターユナイテッドのデイビット・ベッカムがスペイン(リーガ・エスパニョーラ)のリアルマドリードに移籍したり,ロンドンの名門チェルシーがロシア人の30代の大富豪に買収され,さらに最高経営責任者をライバルのマンチェスターユナイテッドから引き抜いたりと,何かと話題は 多かった。現時点(2003年9月28日)では,名将ベンゲル監督率いるアーセナルが首位で,チェルシー,マンチェスターユナイテッドがその後に続いてい る。
英国の BBC ニュースで日本について報道されることはめったにないのだが,ベッカムがレアルに移籍する というニュースは,ちょうど彼が日本を訪れていたときだったので,成田空港にいるベッカムを TV で見ることができた。その以外で日本の映像が BBC ニュー スに映ったのは,ブレア首相が日本を訪問し箱根で小泉首相と会っているところ,そして,つい先日の北海道の地震も報道された。日本人が想像しているより, はるかに英国人は日本に興味をもっていないようだ。
さて,息子は TESCO, Sainsberry, Waitrose などといったスーパーマーケットで,卵の形をしたチョコレートを買うことに熱中している。1個1ポンド49ペンス(約300円)もするの だが,そのなかに microstars というプレミアシップの選手の人形(フィギュア)が入っている。ベッカムやオーウェン(リバプール)などといったス タープレーヤーの人形に当たることはほとんどないので,何度もそのチョコレートを買うはめになる。このチョコを売っている会社の思うつぼである。息子は7 回目くらいで念願のベッカムを手に入れ,非常に興奮していた。2003/2004年版では,フルハムの稲本やトッテナムの戸田の人形も加わったので,また たくさん卵型のチョコレートを買わなければならないだろう。Microstarsにはプレミアシップの選手だけでなく,世界の有名な選手の人形も入ってい る。ちなみに,日本人で選ばれているのは中田英寿(パルマ)ではなく,フェイエノールトの小野伸二であった。8月に国際会議のためにオランダのロッテルダムに滞在したが,ここがフェイエノールトの本拠地であるとは,息子に聞くまで知らなかった。ロッテルダムでも,フェイエノールトのファンショップにいき, 子供用のユニフォームを買ってしまった。
英国ではフットボールカード(トレーディングカード)を集めようと思っていたのだが,いまはあまりは やっていないようで,なかなか手に入らない。子供の小学校では,遊戯王やポケモンカードなど,日本のカードが人気だそうだ。特に,日本語で書いてあるカー ドはレアものとして貴重だそうだ。
子供が日本から送ってもらったフットボールの雑誌 (World Soccer Graphic) を読んでいたら,Microstars (サッカーフィギュアと呼ばれていた)を日本で輸入して通信販売している会社もあるようだ。英国の 倍くらいの値段がついていた。また,ベッカムの人形には4,800円という高値がついていた。こちらでたくさん卵形のチョコレートを食べて Microstars を集め,日本に帰ったら一儲けしようかなと,ひそかにたくらんでいる。