今回は,学会参加本来の目的のお話をしましょう。この学会では足立研からは3編の論文発表を行いました。
 ・ Noriko Takahashi, Takehito Azuma, and Shuichi Adachi : An estimation of protein networks in yeast based on least-squares method

・ Hideo Muroi and Shuichi Adachi : Asymptotic system identification method based on particle swarm optimization

・ Tomoko Hirao and Shuichi Adachi : Resonance frequency estimation of time-series data by subspace method 

 3名とも初めての英語での口頭発表でしたが,落ち着いた立派な発表をしてくれました。英語での発表だったので,指導教員としては心配していたのですが,本番では安心して聞くことができました。これも入念な発表練習の賜物だと思います。修士のときに国際会議での発表を経験しておくことは,今後,大きな財産になることでしょう。

 初日の高橋さんの発表の後で,共同研究者の東先生(宇都宮大学)とともに。高橋さんの発表は,M1の発表とは思えない,落ち着いた,そしてきれいな発音の英語の発表でした。きれいな発音の発表だったため,英国人が普通に英国英語で質問してきてしまったため,質疑での聞き取りは難しかったようです。

 4日目午前の室井君の発表の後で。ホッとした表情の室井君。数日前,大学で行った発表練習では考えられないくらいよい発表に仕上がっていました。

 4日目午後(最終セッション)の平尾さんの発表の後で。このセッションはシステム同定に関するオーガナイズドセッションで,平尾さん以外は,杉江先生(京大)をはじめとしてすべて大学の先生が発表されていました。その中にあって,よく頑張りました。手前味噌ですが,おそらく英語の発音は平尾さんが最も美しかったと思います。なお,平尾さんの発表のときには,相吉研OBの岡本君(現 千葉大)も聞きにきてくれました。
 ゼロからスタートした慶大足立研が誕生して4年目に入り,ようやく足立研の学生が国際会議で英語で講演できるようになりました。とても嬉しく思います。

今回の国際会議で発表された(採択かもしれません)論文は1120編, 参加登録数は1300名以上だと実行委員の方からお聞きしました。SICE Annual Conference としては近年まれにみる大きな会議になったようです。実行委員の先生方,大変ご苦労さまでした。