11月21日(土)~22日(日)に大阪大学基礎工学研究科で第52回自動制御連合講演会が開かれました。
 足立研からは,IHIとのロケットの軌道推定に関する共同研究の成果を2件発表しました。
 ☆ 瀬川泰伸,牧野 隆 ,河原井瑛子,足立修一 : ロケット用低コスト航法装置の航法アルゴリズムの一設計法
 ☆ 河原井瑛子,瀬川泰伸,牧野 隆 ,足立修一 : 正規化を用いた拡張カルマンフィルタによるロケットの軌道推定
 なお,IHIの瀬川氏は2001年に宇都宮大学の修士を修了した足立研OBです。

 何年か前からこの自動制御連合講演会は,土日の週末に開かれるようになりました。古き良き時代と違って,最近は大学の授業を休講にすることが難しくなり,学期中の平日の学会開催が難しくなってきたからです。医学系の学会では当たり前なのでしょうが,私は土日の学会というのは何となく気合が入りません。企業の人の参加もなかなか難しいのではないかとも思います。もちろん今回の自動制御連合講演会を献身的に運営してくださった実行委員会の皆様には頭が下がります。

 欧米の大学には Sabbatical year (通称,サバティカル)という制度があります。これは安息年の意味で,大学教員などに研究・休息などのため,一定期間与えられる長期有給休暇のことです。7日目に神が安息日をつくったのが由来で,7年に一度のサバティカルをとる習慣が欧米にはあります。ケンブリッジ大学では6年働くと1学期(1 term)休暇を取ることができると聞いたことがあります。何が言いたかったかというと,キリスト教徒であるなしに関わらず,日曜日は働く日ではないということです。

 大きな講演大会は大学の学期中に行うべきではなく,春休みや夏休みに行うべきだというのが私の持論です。そのためには,ほぼ毎月のように国内外で開かれている制御に関する講演大会(いわゆる学会)を整理統合する必要があると思いますが,さまざまな学会がそれぞれの伝統の中で講演大会を運営しているので,だれも整理統合はできないのでしょう。