トヨタのプリウスやホンダのアコードなどのリコール問題が米国や日本で同時多発している。
なぜいま日本車だけがリコールなのかという問題は,根が深そうなので私には言及できない。
プリウスの場合,不具合がブレーキだというので,どのように修理するのかと思っていたら,タイヤの横滑りを防ぐ「アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)」の制御プログラムを書き換える作業を整備工が行っているニュースが流れていた。
整備というと工具を片手に油まみれの機械的な整備を思い浮かべる人が多いだろうが,自動車は確実に電子制御化されている。足立研ではそのおかげで,企業と自動車の制御に関する共同研究を行わさせていただいている。電気自動車だけでなく,ハイブリッド自動車や通常のガソリン車・ディーゼル車でも電子制御の力がなくては動かない時代なのだということを象徴するニュースだった。ちょっとうれしい反面,制御のちょっとしたミスが大きな事故につながるかもしれないと思うと身の引き締まるリコールだった。