今週は足立研セミナーが続いて開催されましたが,5月26,27日に大阪で開かれるSICEセミナー「制御のためのシステム同定」で足立がセミナーを行います。
このセミナーは計測自動制御学会の制御部門が主催するもので,15年くらい続いている制御部門の定番セミナーの一つです。セミナーは2日間行われ,初日はシステム同定の初心者(ただし,制御理論の知識は前提としています)を対象とした基礎コース,二日目はシステム同定のアドバンストコースで,今年のプログラムはつぎの通りです。
1日目 システム同定の基礎
午前 制御のためのシステム同定とは(足立)
午後 同定モデルとシステム同定(田中,京都大学)
2日目 上級システム同定
午前 カルマンフィルタ(足立)
午後 部分空間同定法(奥,大阪工業大学)
これまで私は初日を担当することが多かったのですが,今年は二日目の午前中にカルマンフィルタについて解説します。カルマンフィルタは理論的に奥が深く,しかも応用のニーズが非常に大きなテーマです。3時間でコンパクトに講義できるかどうかとても不安ですが,なんとかわかりやすく講義できればと思っています。
私にとっては久しぶりの関西での同定セミナーです。企業の方はもちろんですが,関西の学生の方に参加していただけると嬉しいです。
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システム同定とは,中身がわからない対象に外から入力を与え,その応答を測定することにより,それらの入出力データから中身を言い当てる(推定する)ことです。中身がわからないスイカを買うとき,トントンとスイカをたたいて中身がどうなっているか調べますが,それも日常生活におけるシステム同定の一例です。