生命情報学科の牛場潤一専任講師に「ブレイン・マシン・インターフェースによる神経リハビリテーション」という題目で足立研セミナーで講演していただきました。
ヒトの頭皮上から計測される運動関連脳波を逐次解析することで運動企図の有無を推定し,その結果に基づいて外部機器を制御するブレイン・マシン・インターフェース (Brain-Machine Interface, BMI,海外では Brain-Computer Interface, BCI というそうです)について解説していただきました。BMI の目的を従来の「機能代償(functional compensation)」ではなく,「機能回復(functional rehabilitation)」に設定したことが研究の大きな特徴であることを強調されました。制御理論的にも,BMIは「脳(brain)」という制御対象を「機械(machine)」というコントローラで制御する閉ループシステムの問題としてとられることができます。このとき,コントローラを複雑化して頑張るのではなく,コントローラは簡単にしておいて,脳の方に頑張ってもらって機能回復していくという発想が斬新でした。

牛場先生,ご多忙中にもかかわらず,非常に興味深いご講演,ありがとうございました。